花火師紹介

加藤 克典

花火を信じ、目の前の人を大切にすること。加藤 克典

打上花火の製造工程「玉貼り」

「玉貼り」とは花火製造の最終工程で、花火の玉に糊付けしたクラフト紙を貼り重ねていく作業のことです。

花火づくりの最後の工程「玉貼り」。

「玉貼り」とは、花火の玉に糊を付けた紙を貼り重ねて行く工程です。紙の厚さによって強度を調整し、爆発の強さとタイミングをコントロールして花火を思う形に咲かせます。作業自体は単純ですが、その日の天候によって糊の濃度や扱い方が異なる等、作業のための準備に大変な経験と勘を必要とします。天気と相談しながら、どれだけ扱いやすく、どれだけ花火に良い紙を作れるか、先輩に指導を頂きながらの毎日です。
花火一玉に数十層、物によっては百を超える層の紙を貼り重ねますが、貼る枚数を数枚変えるだけで、花火の仕上がりに大きく影響します。花火が自分の一番の理想の形になるポイントを探すことが、大変ながらも面白いです。

写真:玉貼りの作業風景

一発の花火がくれる感動は、もっともっと増やせる。

花火がくれる感動には、他の追随を許さないところがあります。一度に楽しめる人の数、老若男女の幅、同じ花火を見て感じることの幅広さ、その時にしていていいことの自由さ。本当に懐が広くて深いエンターテイメントです。
同時に、私たち花火師も花火から大きな感動をもらっています。花火を打上げていると、観客席からの拍手と歓声が地鳴りのように聞こえてきます。聞く度に、体の真ん中が輝いてくるような高揚感と共に、この仕事ができて本当に良かったと思います。生産者と消費者が、消費の場所に同時に立って、同じ空気と感動を共有できる。製造業に従事する者にとって、これほど幸せなことはないと思います。
今は、花火のポテンシャルでこの感動を生んでいる状態だと思います。それだけでもすごいものなのですから、そこにアイデアと描写力と想像力を加えることで、直感的に人の心のもっと奥深く入り込めるようなもの、表現をつくって、花火からもらえる感動を増やせるような手助けをしていきたいです。

写真:花火打上の準備風景

加藤煙火の長期プロジェクト「花火体験」

写真:小学校での花火体験の様子

「花火体験」を通じ、花火の可能性を探る。

花火には、まだまだ眠っている可能性がたくさんあります。そのひとつが、「人の気持ちを引き出す」ことだと思います。
思わず乾杯したくなるような花火、大切な人と会いたくなるような花火。
花火を通した自己表現、自己実現。
その奥底にある嬉しい、楽しい、哀しい、という気持ち。
これまでの花火もたくさんの人の気持ちを引き出してきましたが、花火は人の心のもっと奥深くから気持ちを引き出せると思っています。
弊社では、「花火体験」という長期プロジェクトを進めています。
花火は特別なものだけれど、同時に近づき難いもの、というイメージがあると思います。多くの方に、今は観るだけの花火に主体的に関わってもらうことで、「特別な」という気持ちは忘れずに、けれど「近づき難い」というイメージを取り除き、花火が人の気持ちを引き出す可能性を広げていきたいと考えています。
例えば、小学校で花火の授業を行い、テーマに則る形で子供たちに花火の形や構成、音楽を考えてもらい、実際に花火大会の中で打ち上げる、という「花火体験」も行いました。
また、新しいことだけではなく、代々地域の人々の手によって守られてきた手筒花火や早打ちを後世に伝えていくために、安全に行える環境を整えたり、理解を広げたりすることも「花火体験」だと考えています。
「花火体験」を通じて花火と深く関わることで、花火が人の気持ちを引き出す瞬間を感じて頂けるようにしていきたいです。

加藤煙火の花火師

  • 横田 栄一
  • 尾崎 正仁
  • 伴 長春
  • 加藤 克典
  • 本田 裕之
  • 泉 宏樹
  • 増元 直人

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