安全対策
加藤煙火は、常に安全を最優先に行動し、適宜適時、万全の対策を敷いて花火の打上に臨みます。打ち合わせの初期段階で現場の調査を行ない、安全の確保を確認してから花火の具体的な話へ入ります。また、自社独自のルールを設け、法規制では及ばない危険にも厳格に安全対策を行っています。
安全対策ルール
1. 筒の固定は二重
万が一固定具に不備が生じた場合でも、固定具を二重にすることで筒が倒れないようにしています。それでも筒が倒れた場合に、お客様とは反対方向へ花火が飛んで行くように設置します。
2. 電気点火
打上現場に入られる方、ならびに弊社スタッフの安全確保のため、可能な限り遠隔での電気点火を行います。
3. 資材管理
資材の不具合が思わぬ事故につながる可能性があるため、弊社では資材の使用後と使用前に入念なチェックを行っています。また、使用の度に資材の清掃を行います。
4. 法被、ヘルメット着用の義務化
弊社スタッフはもちろんのこと、打上現場に入る方には、弊社の法被とヘルメットをお貸しするようにしています。
5. 雨対策
雨が降った場合でも確実に着火させるために、雨が予想される場合には万全の雨対策を行ない、不着火の花火を残しません。
6. 不発花火の捜索
万が一を想定し、可能な限り当日に、当日の捜索が困難な場合には翌朝、不発花火の捜索を行います。この際、弊社よりご協力をお願いする場合がございます。
7. 法定距離以上の保安距離
法令で定められた保安距離だけではお客様に危険が生じると判断した場合、法令以上の保安距離を確保するか、難しい場合には演出効果を損なわないように花火をサイズダウンします。
「ゴミ掃除」ついて
弊社では、ゴミを回収しやすくするための独自の工夫をしていますが、花火の性質上、どうしても弊社だけでは回収しきれない場合がございます。その際には弊社より事前にご協力をお願いする場合がございます。
「早打ち」について
早打ちと呼ばれる花火の打上方法があります。真っ赤になるまで焼いた鉄を打上筒の底に仕込み、次々とその筒へ人の手で直接花火を投入する方法で、高度に連携された属人的技術を必要とします。中途半端な技術で早打ちを行うと大変な危険を伴うため、全国的に減少の一途を辿っていますが、大変に貴重な伝統文化であるとも認識しています。
弊社では適宜適時という考え方を大切にしており、この早打ちの技術は伝統的に残すべきものであると考え、徹底した管理の下、安全を確保できると判断した打上現場では、早打ちを行っています。お陰様で、大正の創業以来、弊社では早打ちによる事故は一度もありません。
さらに、この方法にはメリットも多くあります。
- 電気点火を行わないため、ゴミを減らすことができる。
- 少ない資材で行えるため、電気点火よりも安価で花火を楽しめる。
- 非常に面白いため、手筒花火と同じく、活発な地域コミュニティーとなる。
今後とも安全を最優先に考えながら、伝統文化の担い手として地域に貢献できる方法を追求していきたいと考えています。